様々な家電にあるオーブン機能、グリル機能、オーブントースター機能
それぞれの違いはどういったものなのか?

オーブン、グリル、トースターに関する研究結果を報告します
状況によって使い分けるとおいしく調理することができます
多機能電子レンジにあるオーブン、グリル、トースター機能

最近の電子レンジは多機能で、その機能にはオーブン、グリル、トースターがあります。
どれも加熱するものなので、いまいち使い分けがよくわからないですよね。
それらの違いは何でしょうか?

そもそもオーブン、グリル、トースターとは何か

まずオーブンです。
種類が様々ありますが、今の一般的なオーブンは庫内を加熱し、その温度で調理する仕組みになっています。
庫内の温度だけでなく、庫そのものを加熱することで、そこからでる赤外線での加熱もしています。
中には庫内の熱風を循環させることで、高速に加熱する仕組みのものもあります。
市販のオーブンレンジのオーブンは、電熱線などを利用して庫内を加熱する方法で調理しています。
次はグリルです。
グリルは本来網焼きの網のことです。
調理法としては直火焼きや、炭火などを利用して赤外線による加熱などをする方法です。
コンロの魚焼きグリルやバーベキューの炭火焼きなどがよくある一般的なものです。
最後はオーブントースターです。
トースターはそもそもパンを焼く機械のことです。
オーブントースターでは、機械の中にはガラス管ヒーターがあり、それが発熱してパンを焼きます。

いろいろ様々な違いはありますが、強引に以上をまとめると、以下のようになります。
オーブンは、庫内全体を温めてそれにより調理すること。
グリルは、直火焼きで焼き肉のように加熱して調理すること。
オーブントースターは、トースターを焼く機械で、オーブンにも転用できる機械のこと。

オーブンレンジのグリル機能とは?

オーブンレンジは庫内が加熱されるだけなので、オーブン機能とグリル機能は同じなのでは?と思えます。
しかし実際には少し異なります。
オーブンレンジのグリル機能は、グリル専用の鉄板を利用し、さらにレンジの機能を利用していたりします。
具体的には、オーブン機能で加熱しつつ、レンジ機能でグリル用の鉄板を加熱させ、焦げ目を付けるようなことをしている機種があります。
また、オーブンレンジの中には、ヒーター管を上部に設定している機種があります。
これはオーブントースターの加熱管と同じもので、そこから赤外線を発生させることで焦げ目を付けやすくしています。
こうして「あぶり焼き」「赤外線による加熱」を実現しています。

オーブントースターのオーブン機能とは?

オーブントースターは上下にガラス管ヒーターがあり、それにより加熱をします。
従って、焦げ目を付けやすく、どちらかというとグリルに近い性質となっています。
しかし、オーブンレンジより庫内が狭いことより、庫内を効率的に加熱できるので簡易オーブンとしての利用も可能となっています。

コンロのオーブン機能とは?

コンロにあるものはグリルですが、そのグリルは、オーブンとしても利用できるものもあります。
これはガスや電熱線などを利用していますが、実質的にはオーブントースターのオーブン機能と同様です。

それぞれのメリットやデメリット

以上から、だいたいの仕組みや違いが見えてきたと思います。
それでは、それぞれの特徴や使い方を見てみましょう。

オーブンレンジのオーブン機能

オーブンレンジは庫内が広く、熱源が電気なので火力が弱いです。
そのために予熱や調理に時間がかかり、グラタンなど表面に焦げ目を付けることが苦手です。
しかし、庫内が広いので大きなピザや、人数分のグラタンをまとめて作るのに向いています。

オーブンレンジのトースター機能

トースターも焼けますが、庫内全体の温度で加熱するので焼けるまで時間がかかります。
そのためパンの水分が抜けやすく、パサパサになることもあるようです。
しかし、庫内が広いので、人数分のトースターをまとめて焼くのに向いています。

オーブンレンジのグリル機能

オーブンレンジではグリル機能もありますが、あくまでグリルに近い調理ができるというだけです。
基本的にはオーブンに近いものと考えたほうがいいでしょう。
ただ、オーブンレンジの中にはガラス管ヒーターがあるものもあり、そのような機種はグリル機能もある程度は得意といえるでしょう。

グリル

ガスグリルの場合は火力も強く、庫内も狭いのでオーブンとしてもトースターとしても利用できます。
また直火焼きに近いのでグリルとしても優秀です。
ただし庫内が狭いので大きな物をオーブン調理できないことがデメリットです。

オーブントースターのトースター機能

オーブントースターにはガラス管ヒーターがあり、グリルに近いものとなっています。
そのため短時間でトースターの表面を焦げ目を付けると同時に、庫内が狭いので全体的に加熱されやすくトースターが美味しく焼けます。

オーブントースターのオーブン機能

オーブントースターは熱源が電気なので火力が弱いです。
しかし庫内が狭いこと、ガラス管ヒーターがあるので、より実際のオーブンに近い使い方ができます。
ですがやはり庫内が狭いので大きな物をオーブン調理できないことがデメリットです。

オーブン、グリル、オーブントースターの上手な使い方

これまで記述したようにオーブンはグリルとして焦げ目を付けることが苦手です。
グリルは逆に焦げ目が付きやすいので、表面に焦げ目がついても内部まで加熱されていない可能性があり、そのような調理が苦手となります。

従って、オーブンを利用する場合には、かならずよく予熱することが重要です。
こうすることで庫内がよく暖まり、加熱しやすくなります。
グリルやオーブントースターをオーブン的に利用する場合、グラタンなどでは電子レンジのレンジ機能を利用して、あらかじめチンして加熱しておくと良いでしょう。
こうすると材料が中身まである程度加熱されているので、表面だけ焦げ目を付ければ美味しく焼き上がります。
また、グリルやオーブントースターには火力を調整する機能がありますので、ある程度の焦げ目が付いたら火力を弱火にして、あとはじっくり内部まで加熱していくということをすると美味しく調理ができると思います。